地頭のよさ

暑くて、あまりにも暑くて、なにもできませんでした。多少、資格の勉強はしましたし、多少コンテストハンティングにも取り組みましたが、ほぼグターっとしていました。
さて。
地頭のいい人ってどういう人なのか?
一言で言うなら、「色んなことに興味のある人」だと僕は思います。
例えば、今日テレビを見ていてこんなクイズがありました。
「次の星座の中で冬に見られるのはどれ? A.てんびん座、B.さそり座、C.おうし座」
ぱっと答えられる人は少ないと思います。
実は僕も正解がどれなのか知りませんでした。しかし正解することができました。地頭がいいからです。地頭がいいと自分の知らないことでも正解できるのです。
なぜ自分の知らないことでも正解できるのか? それは次のように思考したからです。
①いわゆる星占いで、てんびん座は10月頃の誕生日の人が相当する。
②いわゆる星占いで、さそり座は11月頃の誕生日の人が相当する。
③いわゆる星占いで、おうし座は5月頃の誕生日の人が相当する。
④このことからてんびん座とさそり座は天球上、隣り合っているが、おうし座は逆の方向に位置すると考えられる。
⑤もしもてんびん座が冬の星座であれば、さそり座も冬の星座になってしまう。矛盾が発生するので、てんびん座は不正解である。
⑥さそり座についても同様である。
⑦消去法からおうし座が正解である。
これを短時間のうちに思考して正解に辿り着けました。普段から色んなことに関心を持っていれば、星座について丸暗記しなくても確実に正解を引き寄せることができるのです。
今回はたまたまクイズですが、社会生活や日常生活にも応用できるように思います。普段の生活で、僕達は色々な判断を迫られる場面が少なくありません。なにからなにまで情報を持っていれば的確に判断できるかもしれませんが、そんな都合のいいことは稀れです。
ごく一部の情報をもとに正解を探し当てなければいけない場面が多々あります。こういうときに地頭のよさが存分に発揮できると感じられます。
例えば、生命保険。いつからどのような保険にどの程度加入するべきか?
僕は大学生の頃、地頭のよさを応用して「生命保険には加入するべきではない」という判断を下しました。周囲の友人や上司などから「悪いことは言わないから、生命保険には加入しなさい」とことあるごとに勧められましたが、断固として加入しませんでした。
具体的には、次のような思考を辿っています。
①多くの国民が生命保険に加入するのは、保険会社の宣伝の賜物である。生命保険の重要性の証明にはならない。
②生命保険会社には大勢の「保険のおばさん」が雇われている。それだけボロ儲けの商売である。
③軽い病気や怪我程度では生命保険のメリットを享受できない。
④一方で万が一、不治の病気や怪我にかかったら、それはそれで生命保険では賄えない。
⑤つまり適度に重い病気や怪我のときにのみ効力を発揮する。適度に重い病気や怪我ってなんだ?
⑥しかも僕は極めて健康体である。両親も健康のため、遺伝性の病気にもかかりにくい。
⑦これらのことから生命保険があると助かる病気や怪我にかかる確率は、四捨五入すれば0%と推定される。
リスク管理の観点から、0%のリスクに対して対策するのは愚の骨頂である。
その結果、僕は「正解」を手に入れました。
地頭のよさはこうして培われていくものだと思われます。
例えば、今でも僕は約100銘柄の株式を保有しています。当然、色々な業界の色々な事情が見えてしまいます。決して机に向かって勉強しているわけではありませんが、勝手に色んな知識が身についてしまうのです。だから地頭がいっそう磨かれると解釈しています。
地頭のいい人は、色んなことに興味を持って本気で見つめている――これに尽きます。