極限推理コロシアム



● お知らせ ●

極限推理コロシアム」が講談社文庫になります。1週間後くらいに発売とのことです。
僕にとって、はじめての文庫化です。
ご存知のとおり、「極限推理コロシアム」は僕のデビュー作になります。
そしてテレビドラマ化、DVD化もされました。
DVDはいったい何回見たんだろう……。シーンによっては100回くらい見たような気がします。手前味噌と言われそうですが、あのドラマは大好きです。
柏原崇さんや綾瀬はるかさんの演じたドラマのイメージはあまりに強烈で、もはや「極限推理コロシアム」は自分の作品という気がしません。
おかげで、今回の出版も「へえ、あのドラマがノベライズされて講談社文庫に登場するんだあ」という感覚です。しかも他人が書いたノベライズの原稿を、なぜか僕がチェックしているような不思議な感じでした。
懐かしいという感覚じゃなかったです。
5年前に書いた作品なので、無理もないことなんでしょうね。
文庫化にあたり、内容を変えていません。文言の一部を変更していますが。
内容的に、今の僕ならきっとこうしていなかっただろうという箇所はいくつかありますが、あちこちに整形手術を施してしまったら、それは「極限推理コロシアム」ではなくなります。
当時の自分の考えを尊重しました。
ところで、今回、貴志祐介さんに解説を引き受けて頂きました。
貴志さんの「クリムゾンの迷宮」は、僕が好きな作品のひとつです。
それまで僕は本格路線のミステリー作家を志望していました。サバイバルゲーム路線に鞍替えしたきっかけは「クリムゾンの迷宮」です。こういう路線のほうが自分には向いているんだろうな、と。
その直後にメフィスト賞を受賞したわけです。
そういう方に快く解説を引き受けて頂け、光栄に思っています。
いずれにしても。
極限推理コロシアム」との付き合いは、これでおしまいになるんでしょう。
過去の作品のことより、これからの作品をなんとかしないとね。